【実録】義実家の片づけ②

2022年以降の記録 (随時更新中)

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■ あらすじ

■ 記録者

■ 登場人物

■ 片づけのきっかけ

■ 片づけの過程

■ ブログ記事 (部屋別 / 時系列順)



あらすじ


かろうじて座布団程度の広さだけ空いている床の上で、布団も敷けず、手足を縮めて眠るしかない。

そんな生活が“当たり前”になって久しく、数年前には下肢静脈瘤を患い、体の不調を抱える不安・不便さを知ってもなお、暮らしを整える必要性に気が付くことができなくなっていました。


この写真を見て、80歳にして身長160cm超という大柄な高齢女性がこの部屋を寝室として使っている姿が想像できますか?

そして、このような状況に家全体が陥っていて、どこにも逃げ場が無いということも…。



若くして夫を病で亡くし、女手一つで二人の息子を育て上げた義母は、80歳には見えないほど心身共にパワフルで衰え知らず。

そんな義母が暮らす夫の実家の中に、私は結婚10年目を過ぎるまでほとんど足を踏み入れたことがありませんでした。

用事があっても玄関先で対応されるばかり。とはいえ、性格的な不一致もあり積極的に関わることがなかったので、特に不思議に思わなかったのです。


そんな義母と夫の実家ですが、とある問題を解決する鍵が『片づけ』だったこともあり、私は片づけのプロとして自ら名乗りを上げました。

子育てを終え、自由気ままに生きてきた義母の家は床が見えないほどのモノで埋もれ、いつ、事故や怪我・病気をしても全くおかしくない状況。問題を先送りにする猶予はありません。



意欲に燃えて片づけをスタートさせたものの、自分の家・自分の暮らしであるというのに義母の言動からは当事者意識があまり感じられず、自宅での私と夫の会話の話題は“実家の片づけをどうするか”ばかりになりました。

片づけのプロの私が一人で片づけても、それでは本当に義母のためにはならない。

様々な提案と作業を繰り返すうちに、義母は少しずつ片づけに慣れていってくれました。


そして、片づけを通して“建前”ではなく“本音”を話してもらえるようになり、以前とは比較にならないほどコミュニケーションがスムーズになりました。

価値観が異なれば衝突することも当然あります。二度手間や遠回りすることもあります。

それでも本気で取り組み続けた結果、『やって良かった』『次は〇〇を片づけたい』と義母から言ってもらえるようになり、今後も義母のペースに合わせて片づけは続いていく予定です。


( ↑ 着手しやすかった部屋を片づけ、布団を敷けるようにしました!)


難問ばかりの片づけに苦渋しましたが、劇的なビフォー&アフターにはならなくても、義母本人が“それで良い”と思える形に収めるだけでも十分喜んでもらえるのだと、私自身も救われる思いになれました。


・誰のための片づけなのか

・どうしても譲れない想い、願いをきちんと伝えること


片づけを必要としている当事者とサポートする側の双方にとって大切なことだと思います。

自分自身が実際に経験する機会に恵まれたこともあり、シニアの方の片づけサポートや親の家の片づけにお悩みの方のサポートをしたいという想いが強くなると共に、地域福祉にも関心を持ち始めました。



記録者


小宮久美子


防災士

整理収納アドバイザー

ライフオーガナイザー®

シニア生活環境オーガナイザー

リユースオーガナイザー

こんまり®流片づけコンサルタント

ハンドメイド作家

古物商(東京都公安委員会 307741906938)

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夫、娘2人との4人暮らし。

「スープの冷めない距離」に義実家がある。


義実家片づけをきっかけに、家の状況だけでなく、それまで知らされて来なかった内情を知ることになる。

結婚する前から義母の癖の強さは思い知っていたものの、コロナ禍という転換点で義兄の問題が噴出し、義母は【中ボス】に過ぎなかったことを痛感。


シニアのための片づけの資格も取得し、義実家の片づけは諦めていないものの、病気や障害といった簡単に解決できない問題を抱えている家庭をどう見守るかという点で学びを深めていこうと思っている。




シニア生活環境
片づけサポート 


片づけたいシニア世代の方や親の家の片づけを検討中の方向けの片づけサポートや片づけ講座の開催もしています。

お気軽にご相談ください。


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登場人物


【我が家】

私(30代)、夫(40代)、娘2人


【義実家】

義母(80代・モノへの執着が強い)、義兄(40代・精神疾患あり)、義父(故人)



片づけのきっかけ


義母宅の片づけのために初回訪問をしたのは2020年の12月5日。

きっかけは、新型コロナウイルスの流行でした。


毎年、我が家で新年会をしているのですが“密”を避けるために2021年の新年は各家庭で正月を過ごすことに。

コロナ禍でなければ外を出歩くのが大好きな義母が新年を安全・安心に自宅で過ごせるか、家の状態を見せてもらってビックリ!


結婚10年目にして、初めて家の奥まで入れてもらったのですが、これまで中に入れてもらえなかったのはこういう理由なのかな……とちょっと納得でした。



義母は、お世話になっている習い事の先生であろうと年下へは無意識にマウンティングする悪い癖があるのですが、“肩書”に弱いというわかりやすいところがある人。


「私、防災士の資格も持ってるんです! 今の状態だと地震があった時に危ないから、そういうところだけでもちょっと片づけしませんか?」

みたいな勢いで提案したら、思いの外すんなりと片づけのために出入りすることをOK頂けました。



片づけの過程



■11月20日(日) 13時~19時半

■作業者:私


最後に義実家の片づけをしてから1年近く経ち、義兄の精神疾患は悪化の一途を辿りいよいよ様々な問題から目を逸らすことができなくなりました。
思考も言動も滅茶苦茶で行く先々で揉め事を起こし、経済観念が破綻しているため換金可能な高級品を買うならまだしも、高級料理や旅行で金を湯水のように使ってしまっている様子。

そんな状態なのに、これまでまともに仕事してこなかった家業に関わりたがるようになり、周りに咎められてもお構いなしでお客様への横柄な態度や不必要な経費の浪費を続けられて親族関係だけでなく家業にまで暗雲ががたちこめてきました。


義実家に戻っているのにアパートは借りっぱなし。恐らく中はモノだらけ。

借りている本人に家賃を払える財力はない。けれど退去する気もない。

……滅茶苦茶すぎるのですが、義兄の中では“筋が通っている”と思っている言い訳をするので会話になりません。


義母も義母で、義兄が責任を取らなければならない問題だというのにアパートの家賃を立て替えてしまうので、義兄に危機感を抱かせるチャンスをみすみす潰してしまいます。

とはいえ義実家にも義兄の尻ぬぐいをし続ける余力はないので、なるべく早くアパートは退去する方向にもっていかないといけない。

アパートの荷物をレンタルルームに移動させるなどという案は絶対却下なので、義実家に運ぶとしたらまず義実家の片づけを進める必要がある。


関わってもこちらの骨が折れるだけで全く報われないのは目に見えていますが、近所に住んでいることもあり嫌なタイミングで問題が起こって泣きつかれるより、積極的に関わって最悪の可能性を回避できないかポジティブな気持ちで関わったほうが楽だと判断しました。

(義兄は諸事情あってしばらく実家に戻れない状態になったのも追い風と思うことにして。)


昨年、せっかく義母のために片づけた和室を義兄に乗っ取られた……という状態が下の写真の2022年11月20日【before】の状態です。

「この部屋を片づけなければ義兄は戻って来られなくて義母も困らなかったのか?」とモヤっとしたこともありますが、私が手伝わなければ別の悪い方向へ転がっただけだと思うので、「利己的な義兄が120%悪い!」と一蹴して自分の行いは"やって良かった"ことなのだと胸を張るようにしています。


義兄の部屋の片づけを任されるにあたり、プロとして私の個人的な価値観でモノの処分はできません。
期限の過ぎたDMや空箱・空袋、期限切れの食品など、手放す理由が明確に説明できるモノを処分するだけでもかなりの量のモノが排出できます。

無秩序に隙間に詰められたモノや散らばったモノをジャンル別にまとめるだけでもコンパクトになります。

部屋にあるモノの総量はさほど変わらなくても、いつかモノの所有者が片づけをする日が来るのなら今の状況のままよりはずっと作業しやすくなるはずです。

モノの位置を変えてしまうことに関しては、これまでの暮らしを正当化せずリセットしなさい!という戒めも込めて大鉈を振るう気持ちで割り切っているので私は何も心配していません。


■11月27日(日) 13時〜17時半

■作業者:私



前回、作業場所を確保することに成功したので今回から本格的に本丸である義兄の私室での作業を開始できました。

残しておくモノは可能な限り後々必要になった際にすぐ出せるようにまとめることを意識し、手軽に換金しやすい高級品や本、CD・DVDなどは小型段ボールにまとめて搬出しやすい重さにするなど、あらゆる可能性に対応できるよう努めています。



私は片づけが好きでプロになったので、モノが大量にあるのは全く苦ではありません。

どんどん空間が整って、片づけ後の新しい暮らしに近づいていく過程にワクワクするような“片づけ大好き人間”です。


ですが、そんな私でも片づけを通して恐ろしくなったのは、山のような量のレシートや信じられないような数のクレジットカード会社から請求書や督促状が届いているのを知ってしまったこと。


家業の収入を分配してもらって生活している義兄の経済力を遥かに超えた、贅沢品や美食や旅行に散財する生活に溺れていることが詳細を調べるまでもなくわかります。

自身の資産だけでやりくりしているなら口を出す謂れはありませんが、義実家の事業資金や義母の資産まで手を付けている疑いが濃厚になり、義母の生活資金や将来起こる相続の問題でドロ沼の争いにならないよう、いずれ金銭的な問題もはっきりさせなければならないことが予想されました。


そんなわけで、私は発掘したおびただしい量の請求書などを差出人別にまとめ、さらに【クレジットカード系】【国保・税・ライフライン系】など仲間別にざっくり袋分けし、いつか必要になった際にすぐに活用可能な状態で保管することにしました。

弁護士など専門家に依頼しないととても把握しきれない量の請求書で頭が痛くなるばかりですが、“分ける”という行動だけでもしておけば気持ちも後々の負担も減らせるのではないかと思います。



義実家の家の中も大変ですが、そもそも玄関が第一関門です。

出入り口の半分を棚がふさいでしまっているので、比較的小柄な私でも体をひねらなければ入れませんし、本来なら問題にならない大きさの荷物の出し入れに常に難儀させられます。

80歳を過ぎて体の衰えを自覚しはじめている義母にとって、身体に負担のかかる動線は命取りです。

段差も多いので、万が一転倒して足腰に致命的なダメージを負ってしまったら……。

義母は【もしものことが起こる=死ぬ】と楽観していますが、後遺症に悩まされながら長生きする可能性も十分あり得るのですから、問題が起こらないように早め早めの対策をするに越したことはありません!


足腰を悪くした途端、認知症や寝たきりになってしまった私の祖父たちの姿に衝撃を受けた夫と共に、義母の説得に努めようと思います。

ゴミ屋敷化してしまっていると掃除に関しても問題が起こりがちです。

長年その状態が続いていることもあって「もう何年も掃除機をかけていない」と言われるのは驚かないのですが、片づけが進むにつれて少しずつ見える床面積が増えることで、長年溜まり続けているホコリや抜け毛にやっと“気づく”ことができるようになります。

取り除こうにも持っている掃除機が旧型で小回りが利きにくいとか、モノに埋もれてコンセントが見つからないとか、久しぶりの掃除を行うためのイライラもそこで初めて湧いてきます。


義母宅にもコードレス掃除機はあったのですが、肝心な充電器が見つからないので我が家で新しいものを手配することに。

毎日掃除機を使うような状況は程遠いので、とりあえず安くて充電ステーションに付属品を集合させられるものにしました。

使い終わったら充電ステーションに戻すという行動ができるかも少し怪しいのですが、そうしないと使えないものなので、新しい習慣に慣れる練習になってくれることを期待しています。



【2022年12月】


■12月4日(日) 12時半~17時

■作業者:私



玄関の靴箱周辺にある新聞紙の山は切り抜きたい記事があって溜めていると聞いていたのですが、今日改めて尋ねてみたら「切り抜くのはやめる」と言うので驚きました!


ゴミの搬出や少しでも大きな荷物があると出るのが困難なため、非常時に出入口が塞がってしまわないようにするためにも次回の作業時に優先して玄関周辺を片づけたいと思います。



義兄の部屋を片づけるにあたり、同じデザインのタンスが複数の部屋に点在していることが分かったので、同じデザインのものは同じ部屋に……というまとまりが生まれるよう、タンスの中身を全出しして移動に備えることにしました。


30数年前に他界した義父の服がそのまま入っているというタンスの中身を全て出しながら服の状態をチェックしましたが、クリーニングから返ってきた時の袋に入ったままシミだらけになっているものも多く、完全に時が止まっていると感じました。



義兄の部屋にある桐タンスを ↑ のタンスの場所とチェンジするため、桐タンス周辺の物を完全に仕分けることが今回の目標でした。

撤収間際は駆け足になりましたが、タンスを動かすための動線の確保が完了しました!



東日本大震災の際にズレて落ちてしまった上の部分を戻すことなく十年間も放置しており「戻せばいいのに…」と思うのですが、片づけ同様、住まう人の価値観の中で優先順位が低いと、どれだけ傍目には不便に思えても放置されてしまうのだな…と感じます。


そんな十年間放置されたタンスが元の状態に戻せると思うと、他人事ながらワクワクします!




■12月11日(日) 13時半〜17時半

■作業者:私


できるだけ早く改善したい玄関の件は、義母から「自分のペースで片づけを進めたい」との強い希望があったため、今回は和室の片づけに集中することになりました。

片づけのプロの情報網により、タンスを移動させる方法を教えて頂いたので早速実践。
毛布の上に乗せれば、引っかかりやすい畳の上でも1人でスルスルと動かせて感動!


東日本大震災の時に上下がバラバラになり11年も部屋の入り口を塞いで放置されていたタンスが、たった数時間で元通りになっただけでなく、隣接する部屋とタンスを交換することで桐タンス2竿を並べられて見栄えもスッキリ整いました。

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先週の作業からの一週間の間に玄関棚の件で義母への苛立ちが募っていたこともあり(危険だから急ぎたい問題なのに"自分のペース"を譲らないので)、今日は義母とは余計な口を利かずやりたいことだけやって帰るつもりでしたが、本来の状態に戻した桐タンスのカバーが破れているのを見て「仕立て直しますか?」と訊いたところ

「使っていない反物があるから、カバーを作ろうかしら」
と言い出してビックリ!

物理的に状況が変わることで「○○したい」という意欲が自然に湧いた瞬間を目の当たりにし、それならばやはり危険な場所は改善の"お試し"をさせて欲しいと思いました。

「現状維持 or 捨てる」という極端な考え方でなく、一時的に場所を移動させて「"無い状態"を体験してみる」ことでどのような気持ちが湧くのか、当人にとっても新鮮な経験になると思うのですが……。
(11年放置されていたのでカバーは皺だらけで大きく破れています。カバーをタンスに留めるための金具も壊れていました)


※追記

桐タンスにかかっているカバーは油単(ゆたん)というものだそうです。

義実家で目にするまで存在も知らなかったので勉強になりました。

100均ショップで油単と同じ紺色の補修クロスが売っていたので、シワをアイロンで伸ばして破れた部分は修理を試みてみる予定です。



■12月18日(日)  13時~18時半

■作業者:私


先週移動を行った桐タンスにかかっている油単(ゆたん)のシワをスチームアイロンで伸ばし、100均で購入した補修クロスで裏から補修を行い、以下の写真のようになりました。



義兄の部屋である8畳の和室では、桐タンスの前にメタルラックが置かれ、さらにその脇に別のタンスが置かれてしまったことで奥の桐タンスは開けるどころか姿も見えなくなっていました。

明らかにおかしい配置を改善するべく、白いタンスを隣室に移動させメタルラックを解体し、桐タンスも隣室へ移動させることにしました。



どれほどの長い歳月手が届かない状態になっていたのか定かでない桐タンスを久々に義母に開けてもらい、着物や義母が結婚した時の招待状やケーキに乗っていた人形など、状態が良いまま保管されてきた50年以上前のモノを手に取りながら、実の子供にさえ話したことがないという思い出話を聞かせてもらいました。



今回はタンスの移動やメタルラックやPCラックの解体といった大物の作業ばかりでモノの仕分けが全くできなかったのですが、義母に「私一人だったら何十年もかかる仕事をしてもらえた」と喜んでもらえたので頑張ったかいがありました。


片づけのプロである私としては、【大きなモノを動かす大変さ】と【細かいモノの仕分けをする大変さ】で優劣はないのですが、片づけが苦手で経験値がそれほどない義母の感覚では後者が軽んじられがちなのかな…と複雑な心境にもなりましたが。

(タンスの移動はコツさえ掴めば一人でも案外難しくないです)


大きな家具が動いたことで部屋の印象がガラリと変わり、空間の使い方の自由度も上がったので、次回はまた小物の仕分けを中心に作業を行えたらと思います。



■12月25日(日) 13時~16時半
■作業者:私


前回、障害になっていた棚の移動を行うことができたので、ようやく部屋の奥にある備え付けの収納の中を確認することができるようになりました。


義兄の私物がギッシリ詰まっていないことを祈りながら扉を開けてみると、明らかに年代物と分かる本やレコード、置物などが収納されていました。

夫の実家は親世代の兄弟にとっての実家でもあるため、代々の親族のモノがいろいろな部屋の収納を占領したままになっているようです。


他人のモノがあるせいで自分のモノがしまえない。…だから適当な場所に置くしかない。

そんな“諦め”が当たり前になり、自分の空間を責任もって管理するという習慣が身につかないのは残念なことです。


“義兄の部屋にある収納には義兄のモノしかしまわない。”

当たり前なようで今までないがしろにされていたことを片づけのルールにするべく、収納の中身を全て出し、要・不要のチェックをできるよう別室に移動させました。



この収納の中には現在81歳の義母が29歳で嫁いでいた際の結婚式の写真や、夫が子供のころの家族写真も入っていました。

「後で見てくださいね」と言ったそばから義母が作業現場に座り込んで写真を見始めてしまったのはちょっと困りましたが、片づけなければ目にする機会のなかった写真を見ることができたのは、私にとっても嬉しいことでした。



まだまだ作業は続きますが今年の作業は今回で終了です。

直近の作業日と比べるとあまり変化が無いように感じますが、そういう時は一番酷かった時の写真と見比べるのがオススメです。


絶望的に片づけが困難に思えた空間がどれだけ変わったか、実際に作業している自分自身も客観的に見ることで勇気と達成感が湧いてきます。





【2023年1月】


■1月8日(日) 13時~17時半

■作業者:私


あともう少しでキリのよいところまで終わらせられそうなこともあり、年明け早々から再開しました。

片づけが進むと初期の頃ほど劇的な作業過程にはならないので、ビフォー&アフターの写真を比較することが片づけが進んでいる実感を得るのに大変役立ちます。



今回の片づけでの一番の驚きといえばこちら


物に埋もれていたこともあり私はずっとタンスだと思っていたのですが、よくよく見ると扉が無い……?


近づいてよく見てみると、なんと!

巨大な段ボールではありませんか!!


何十年も触れられず、掃除もされずに放置されていたのが明確な、水気を吸って塊になったホコリが分厚い層になって上面を覆っています。

なんとかそれを取り除いて開けてみると、段ボールの中にはガラスケースに入った立派な武者人形が鎮座していました。



片づけを終えて夫に聞いてみると、夫が実家に住んでいた時からずっとある段ボールとのこと。

立派な武者人形は子供の誕生を喜び、成長に期待していた証拠だと思うのです。


それが何十年も誰も目もくれず、段ボールの暗い闇の中で眠っていたのですから……活用されずに綺麗な状態を保ち続けるというのは決して【大切にしている】とは言い難いということを改めて思わざるを得ませんでした。



■1月15日(日) 13時半~16時

■作業者:私


義実家の義兄の部屋の片づけに着手したのは、別所で借りているアパートを引き上げることになった際に私物を実家に移すためのスペースを作るため。


心地よく暮らせる状態にはまだ遠いですが、本来は住まう人自身が“どのような暮らしをしたいか”思いを膨らませて、希望を持って自身の力で片づけを行うことが望ましいのです。


部屋の入口から先に進めないという絶望的な状況から、ぐるりと部屋を回遊できるまでにはできましたので今回で一旦終了にすることにしました。


部屋の中央には、残すモノの見極めの練習を義兄にしてもらうためにあえて手付かずで残した荷物を島のように寄せてあります。



写真だと分かりにくいですが、ちゃんと部屋の中を一周できるようになっていますよ!



隣の和室はこのような状態になりました。


できれば粗大ゴミに出してもらいたいシミだらけの布団や、高値で売れるかもしれない高級品などをこちらの部屋に避難してあります。


毎回大量の処分品が出ますが、最後ということもあり出し切れていなかったものを一気に処分。

ぶかぶかになった畳の上で不安定極まりなかったPCラックは解体して粗大ゴミの予約を早速しました。



住んでいる義母は片づけられない人なこともあり、タンスを動かしたことに関しては反応しますが、ひとつひとつのモノの見極めを丁寧にしてコツコツ分ける作業が大変だということは全く意に介してくれません。


実際に手を動かして、悩んで、モノと向き合うという経験をしないと分かってもらえないけれど、何でも「まだ使えるから取っておく!」の一点張りな親族と一緒に作業していたら永遠に終わらない……ボランティアに等しい、親族のサポートで悩ましいのはそこかもしれません。


片づけのプロである私が一人でのびのび頑張った今回の片づけサポート、いかがでしたでしょうか?

コメント欄やtwitter等のSNS、メール等でぜひご感想をお聞かせいただけましたら嬉しいです。


(義母の反応がイマイチなので、周りの方が褒めてくださって頑張ることができました!

見守って下さった方々に、この場で改めて感謝申し上げます)




■2023年12月12日


大変久しぶりの更新になります。

片づけが苦手な義母・義兄が暮らす義実家の改善を困難にする事情の一つでもある、義兄の精神的な病気の悪化は2023年の5月に専門病院への入院が決まり、然るべき対応をして頂けたことで、精神的に安定した状態で秋ごろに再び義実家に戻って来ることができました。

自身のアパートは自分で責任を持って片づけると言っているので、親族は手を出さず見守ることにしています。


精神障害があることを認められ手帳を交付して頂けたことで定期的に福祉のプロの訪問を受けられるようになり、義兄当人だけでなく同居している義母も安心できるようになりました。

親族だけでの対応では限界を迎えつつあった状況から、公的なサポートを受けることができるようになるという点で手帳の交付は大きかったと思います。


当事者の人権や病気・障害といったデリケートな事情もあり「とりあえず片づけよう」と悪戦苦闘していましたが、家族・親族にはどうにもできなかった部分に素晴らしい進展がありましたので、暮らしの環境面にも良い変化が起きてくれることを願っています。



ブログ記事(部屋別)


【義実家片づけ】

※時系列順にご覧になりたい方はコチラを参照ください


■ 台所  / / /  /

■ 2階廊下 

■ 2階和室  /  /

■ 事務所  / / /   

■ 物置小屋  / / / /  /

■ 番外編  / / / / / /

■ まとめ

2020年 12月 / 2021年 2月 / 4月 / 5月


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一番リラックスできる空間を 一番クリエイティブな空間に

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